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JPMがお届けする不動産コラム 2008/3/31 vol. 12
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■どこから自分のもの?
それでは、実際にどこからふがマンションの共用部分で、どこからが専有部分なのでしょうか?
共用廊下やエレベーター、エントランスが共用部分であることはお分かりですよね。
では専用庭が付いているお部屋がありますが、この専用庭は誰のものでしょうか?
専用庭と言う位ですから、専用部分かと思われる方もいると思いますが、実際には「専用で使用できる権利(これを専用使用権と言います)があるだけ」の共用部分になります。
もう少し噛み砕いて言うと、
「この庭はマンション全体の共用部分ですが、○○○号室の所有権の方が専用で使う権利があります。」
ということになります。
これは、専用庭に限らず、テラス・バルコニーなども同じ考え方です。
隣家との戸境壁、窓のアルミサッシ部分、玄関ドアの外側などは共用部分にあたります。
玄関ドアの室内側、クロスが貼られている室内壁の内側などは共用部分にあたります。
ざっくりした説明になりますが、室内の内側空間部分が専有部分、それ以外が共有部分にあたることになります。
ちなみに、所有者の方が自由にリフォーム出来る範囲は、いわゆるこの専有部分に限られていることがほとんどです。
■資産価値を守る
どうして、こういった区分けの仕方が必要になるのでしょうか?
これは一言で言うと、「資産価値を守るため」です。
例えば、玄関ドアの外側も専有部分だとしたら、それぞれの好みで色を塗り替えてしまう人たちが出てきてしまう可能性があります。
外部からそのマンションを見た時に、赤・青・紫・ピンクなど、統一感もへったくれも無いマンションに、皆さんは住みたいと思うでしょうか?
また、勝手に庭やテラスに好きな造作物を設置しているマンションんお見栄えはどうでしょうか?
いずれの場合も買いたい人の数は少なくなりますよね。
流通性が落ちるということは、イコール資産価値が落ちるということに他なりません。
■管理規約
資産価値を落とさないためにも、マンションに住む上で共通のルールが必要になります。
それぞれのマンションごとに内容は一部異なりますが、それが「管理規約」と呼ばれるルールです。
そこには管理に対する運営方法の説明から、リフォームの際の手続き、ペットの飼い方、駐車場の管理方法など、それぞれのマンションごと独自のルールが盛り込まれています。
ちなみに、この管理規約の変更や追加を行うのも管理組合の役割になります。
マンションは基本的に共同住宅です。
たくさんの人が一つの建物に住んで快適に暮らすためのルール、それが管理規約なのです。