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JPMがお届けする不動産コラム 2008/1/22 vol. 2
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■価格
「リノベーション」住宅は新築住宅と比較した場合、一般的に同条件であれば2~3割程度、価格が抑えられています。(中には、半値程度の物件も珍しくありません。)
特に、最近の新築価格の急上昇を受け、その差はますます広がりつつあります。これにより、同じ予算内で物件を探した場合、「リノベーション」住宅のほうがより好条件(より駅に近く、より広く、より高階層など・・。)の物件を入手できる可能性が高くなります。
また、リフォームも何も手を入れていない中古住宅と比較すると、逆に1~2割程度高い物件がほとんどです。しかし、そのまますぐに住める状況の「中古」住宅も実際には非常に少ないので、自分で手を加えることを考えると一概に「高い」とは言い切れないと思います。
■立地
いわゆる一等地と呼ばれるエリアになればなるほど、新築住宅の供給は非常に難しくなります。特に最近では、都心部における急激な地価高騰のあおりを受け、新築住宅の供給エリアは郊外へ郊外へと拡がる傾向が強まっています。
例えば、一般的に需要の多い4000万円以下のファミリータイプ(20坪=約66㎡以上の3LDK)となると、山手線主要駅から通勤20分以内ではまず見つかりません。
そのため、将来の資産価値を大きく左右する「好立地であること」を条件として物件を探すとなると、新築住宅と比較して「リノベーション」住宅が圧倒的に探しやすくなります。
■確認可能
「リノベーション」住宅の場合、実物を実際に“確認”することが可能です。これは中古住宅全般に共通することですが、実は非常に大きなメリットです。
専有部分における音・日当り・眺望はもちろんのこと、共有部分のエントランス・エレベーター・廊下部分などがキレイに管理維持されているかどうかは、是非チェックしたいポイントです。(私たちはよくエントランスの掲示板をチェックします。掲示板の状態を見れば大体管理が行き届いているかどうか分かりますからね。)
一方、新築住宅の場合、ほとんどが竣工の1年~2年前に青田売りでの販売になります。何千万円、場合によっては億を超える買い物を見ないでしないといけません。購入後に想定外のことに気がつくことも実は少なくないのです。(ちなみにモデルルームなどは、家具を一般のものより一回り小さいものを置いたりして、一番良く“魅せています”ので、それがそのままご自分たちのお部屋になるとは思わないで下さいね。)
■即入居可能
私たちのような宅建業者が売主になっている「リノベーション」住宅の場合、既にリノベーション(内装)も終わり、すぐにでも入居できる状態のお部屋がほとんどです。そのため諸事情があり、お引越しまで時間的余裕がない方には選びやすいでしょう。
また、住宅ローンの金利は入居(決済)時点で決まるので、完成まで時間が掛かる新築住宅だと金利上昇のリスクが発生しますが、「リノベーション」住宅の場合はその心配もほとんどありません。
■保証
私たちのような宅建業者が売主になっている「リノベーション」住宅の場合、宅建業法※1で最低2年間の瑕疵担保※2責任が課せられています。
一方、中古住宅の場合は、そのほとんどが一般消費者の方が所有者であり、売主(=所有者)の瑕疵担保責任は通常2ヶ月間(長くて3ヶ月間)程度です。特に、築年数が経っている古い物件であればなおのこと、この差は非常に大きなリスクになりかねません。
※1 宅建業法・・いわゆる宅地や建物などの不動産の取引に関する法律。1952年制定。
※2 瑕疵担保・・購入又は新築した住宅に、引渡しの時には気づかなかった欠陥(=瑕疵)があった場合に、一定の期間中に売主や施工会社の責任を追及できること。