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JPMがお届けする不動産コラム 2008/11/17 vol.43
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■リノベーションマンションって高いの?
単純にして当然の質問ですが、「リノベーションマンションって、相場より高いの?」という質問を頂くことがあります。
ケースバイケースですので一概に言えませんが、通常は内装(リノベーション)を施している分、していないお部屋に比べると高めの販売価格設定になっていることがほとんどです。
ただ、ここだけの話しですが、私たちのような宅建業者が売主の場合は、一つのプロジェクトとして販売していることがほとんどですので、中には状況やタイミングによって「損切り処分」しないといけない物件があることも事実です。
ヘンな話しになりますが、私たちが「損をして売る」ということは、その物件は「お買い得」である可能性が高いわけです。(涙)
ただ、勘違いしないで下さいね。
単に安い物件=良い物件ではありません。
また、その物件がお客様の探している条件を満たしているかも別の話しです。
良い条件の物件は、当然早く買い手がつく可能性が高いわけですから、正直そこまで安くはなりづらいことが多いのも事実。
難しいところですが、そのあたりは結局、需要と供給のバランス次第です。
特に、同等条件の売り物が数十世帯~数百世帯ある新築分譲マンションと違い、中古物件の場合は基本的にひと部屋ひと部屋の売り物ですので、そのたったひと部屋が売れてしまえば終了です。
■いつから入居できるの?
入居までの時間が差し迫っている方の場合は、リノベーションマンションはうってつけです。
通常、内装はもとよりひと通りのクリーニングまで済んでいますので、決済(お金の支払)さえ済めば、その日からでも入居可能です。
一般的に現在空室の中古住宅の場合「即入居可」と記載してあります。
ただ、そうは書いてあっても、実際には何も手を入れない状態で住めるお部屋は、ほとんどありません。
築浅物件で程度が良好な物件でも、最低限クロスの張替・畳の表替え・水周りのクリーニング程度は必要です。
まあでも、この程度ですむのであれば、1週間もみておけば十分です。
ただし、築年数がいっている物件(=フルリフォームが必要な物件)であれば話しは変わってきます。
まず、2・3週間~1ヶ月前あたりには、管理組合に「内装工事の申請書」を提出する必要があります。
中には上下左右のお部屋の方の同意が取れないと、申請を受理してもらえないマンションも結構あります。(これが意外と大変なんですが・・・。)
そのあたりの段取りが済んで、ようやく着工です。
やる内容にもよりますが、工事自体は概ね4~6週間程度はみておいた方が良いと思います。
結局そうなると、なんだかんだで決済してから、入居可能な状況になるまで2~3か月程度掛かってしまう計算になります。
時間にゆとりがある方であれば、リノベーション前の中古住宅を割安に購入して、手間ひま掛けて自分たちのやりたい内装をすることが出来ますので、それも一つの選択肢です。
こういったライフスタイルも今注目を浴びてきています。
ただ、このやり方は、本当にきちんと手間ひま掛けれない方にはオススメしません。
きちんと信頼できる施工業者さんが知り合いにいて、着工前~着工後にかけても幾度も細かい打ち合わせが行えないと、そもそもの躯体自体は古いためにリスクが高くなります。
一方、例えばお子さんの入園・入学などの時期が差し迫っていたり、お仕事がお忙しくて施工業者さんとの打ち合わせに何度も時間が割けないといった方には、多少割高でも「出来上がっている」リノベーションマンションのメリットは高いと思います。
次回は一番気になる住んでからのメリット・デメリットについてお話しする予定です。