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JPMがお届けする不動産コラム 2008/6/23 vol. 23
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■金利のタイプは3種類!
「住宅ローンって、種類がたくさんありすぎてわかりづらい!」
こんなご意見をいただく機会が多くあります。
長期間の返済が約束され高額な住宅ローンは、各金融機関にとって大事な収益源です。
そのため、金融機関ごとに魅力的な商品をドンドン用意してきますので、大変多くのタイプがあって混乱しがちです。
ただし、基本的なパターンは、実は下記の3種類ほどに大別できます。
ここをしっかりと理解しておけば、銀行の窓口で悩んだり、営業マンの言いなりにならずにすみますので、ちゃんと覚えておきましょう。
①全期間(完全)固定型
金利と返済額が借入れ時の設定のまま固定されるタイプになります。
将来的な見通しが立てやすく、完済までの金利相場が上昇すると予測されるのであれば、安定感は抜群です。
その代わり、ほかの商品と比べると金利が割高になります。
②変動型
①の対極にあるのがこのタイプ。
原則的に半年に一度ずつ金利の見直しがあります。
5年間は金利の変動に関わらず返済額が一定に保たれますが、上昇した時は返済額の内、金利負担分が多くなるため元金の返済は遅くなります。
もし、金利が上昇した場合でも、返済額の増額幅は1.25倍までと設定されていますので、青天井で支払額が増えるわけではありません。
金利は固定型よりも割安になりますが、本来は、金利の下降局面で強みを発揮する商品です。
③固定期間選択型
①と②の折衷案的なものがこのタイプで、3年・5年・10年など選択した期間限定で、金利を固定することができます。
各固定期間終了後は、その時点での金利で新たに期間を選びなおすことになります。
基本的には短期間のものほど、金利は低めになります。
返済終了までという長期間ではなく、途中途中で判断をしなおすことが出来るので、自由度が高いと言えます。
先行きが不透明な時期は、このタイプの商品が良いかもしれません。
■15年短い返済期間だと860万円儲かる?
住宅ローンの借入れは、物件の築年数・借入れする方のご年齢にもよりますが、最大で35年間借入れが可能です。
実際には、どの程度の返済期間が最適なのでしょうか。
長すぎると退職後の負担が心配ですし、かといって極端に短く組むと月々の負担が心配になります。
ちなみに、同じ借入額の3000万円を同じ金利3%でローンを組んだ場合の総返済額は、返済期間によってこんなに変わります↓
・35年間の場合・・月々返済額11万5455円、総返済額約4850万円
・20年間の場合・・月々返済額16万6379円、総返済額約3990万円
その差なんと860万円!
もちろん、月々の返済額の負担は大きくなりますが、それ考えても大きい差額です。
返済期間は、前述した金利プランとは異なり、1年刻みで自由に選択可能ですので、無理なく返済可能な負担の中で、出来るだけ短く設定する。
一般的には、これが理想的な返済期間だと言えそうです。
それ以外の選択肢としては、目一杯長期間の返済期間を選んでおいて、途中で繰り上げ返済などのテクニックを駆使するやり方も上手なローンの使い方でしょう。
あまりギリギリの計画よりは、こちらの方が安心できるかもしれません。