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JPMがお届けする不動産コラム 2008/1/18 vol. 1
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■「リフォーム」とどこが違うの?
皆さんは「リノベーション」という言葉をご存知でしょうか?
耳にしたことはあるけれど、きちんとした定義は良く分からない方が多いのではないでしょうか?
一般的には「リノベーション」とは、古くなったものをただ作り直す(=「リフォーム」)のではなく、そこに新しい付加価値を創造すること、として認識されています。 言い方を変えて説明すると、マイナスをゼロに戻すのが「リフォーム」ならば、マイナスをプラスまで引き上げるのが「リノベーション」と理解して頂いた方が分かりやすいかもしれません。
具体的な例をあげると、賃貸で借りていたお部屋のクロスを張替え、畳の表替えをし、故障箇所を使用できる状態に補修する原状回復がいわゆる「リフォーム」で、躯体だけ残したスケルトン状態まで一旦解体し、配管・下地から間取り変更等まで手を施し、最新の設備類を備え付けるのが「リノベーション」にあたります。
■「リノベーション」が注目を浴びる理由とは?
近年脚光を浴びることの増えた「リノベーション」ですが、もともと「中古」の流通比率の高い欧米などでは当たり前のように行われてきました。一方、日本国内では新築至上主義的な固有の文化や、供給に重きをおいた戦後の国策などの影響もあって、これまであまり浸透してきませんでした。
しかし、住宅の供給数が世帯数を上回り、さらなる少子化が進む現在「フロー(量の供給)からストック(質の確保)」へ、意識も国策も急速に舵を切り替えつつあります。
このような社会的情勢を背景に今後さらに「リノベーション」市場が成熟し、みなさんが住宅の購入を検討する際に、従来の「新築」「中古」の二択から「リノベーション」を含めた三択が一般的になる日は遠くないと予想されています。
■「新築」「中古」でもない「リノベーション」住宅
一言で説明すると「新築」と「中古」の良いとこ取りをしてしまったのが、「リノベーション」住宅です。外観・共有部分は「中古」のままですが、室内は「新築」そのもの。それが「リノベーション」住宅です。
特にマンションのような共同住宅の場合は、躯体そのものは居住者(区分所有者)全員の資産ですから勝手にいじるわけにはいきません。しかし、室内(占有部分)は所有者の資産です。管理組合で定められたルールさえ守れば自由に手を入れることが可能です。
お風呂を追い焚き機能付のユニットバスに、台所を対面カウンターキッチンに、間取りを家族構成の変化に合わせて変更、大型のウォークインクローゼットを新設。それらを実現してしまうのが「リノベーション」住宅なのです。