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JPMがお届けする不動産コラム 2009/10/26 vol.60
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2ヶ月近く本コラムの更新が出来ずに申し訳ありませんでした。
楽しみに読んでいただいた皆さんからもご指摘をいただき、改めて再開させていただきます。(^^ゞ
さて、あっと言う間に秋も深まり、中古マーケットの動きにも変化が出てきました。
今回は久しぶりという事もありますので、恒例の四半期データ分析から最新のマーケット状況をみていきたいと思います。(^^♪
※本コラムの目的は、これから不動産購入を検討している皆さまに、「購入する前に知っていただきたい」情報を業界内部の事情も含めてお伝えし、購入後に「こんなはずじゃなかった・・・!」と後悔することが少しでもないようしていただくことです。
※不動産取引は不慣れな方が大半ですが、きちんと事前に知識を習得しておけば恐れることはありません。
是非、少しでも皆さんのお役に立てていただければ幸いです。
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vol.60『最新中古マーケット情報』
■7~9月期のマーケット速報・データ分析
前四半期(4~6月期)のデータ分析時にお知らせしたように、中古マーケットはいち早く適正価格まで価格調整が進んだことを受け、今年の3月以降は半年以上も好調な状態が続いています。
成約価格自体は、年初から2.500万円前後で安定していますが、売却希望価格においてはすでに上昇が始まっています。
各データで、首都圏における中古マンションのこの3ヶ月の数値を分析してみましょう。
◇成約件数
7月 2.572件(前年比1.2%プラス)
8月 2.175件(前年比18.4%プラス!)
9月 2.680件(前年比6.9%プラス)
全ての月で前年を大幅に増加。
これで3月以降、7ヶ月連続で前年比プラスの状況が続いていることとなり、相変わらず中古マーケットの好調ぶりが際立っております。
◇売却希望価格
7月 2.609万円(前月比0.8%プラス、需給乖離額115万円)
8月 2.580万円(前月比1.1%マイナス、需給乖離額40万円)
9月 2.656万円(前月比2.9%プラス、需給乖離額187万円)
※需給乖離額・・売却希望価格と実際の成約価格の乖離額。
1都3県全てで前月比プラスに転じたのは、20年の2月以来で約1年半ぶりです。
また、前年のこの時期の需給乖離額は7月が347万円、8月が399万円、9月が321万円といずれも300万円を超える大きなギャップがありましたので、大幅に需給バランスが改善されたことが分かります。
◇成約平均価格
7月 2.494万円(前年比3.4%マイナス、前月比0.5%プラス)
8月 2.540万円(前年比1.2%マイナス、前月比1.9%プラス)
9月 2.469万円(前年比4.9%マイナス、前月比2.8%マイナス)
相対的に相場が高かった前年比では下落が続いていますが、年初の1月の成約平均価格が2.480万円だったことを踏まえても、実質的には今年に入ってはほぼ横ばい状況が続いています。
◇新規販売物件の登録件数
7月 10.668件(前年比25.0%マイナス)
8月 9.454件(前年比26.0%マイナス)
9月 10.335件(前年比27.1%マイナス)
直近のピークは20年3月の15.415件で、その時から比べると実に3割以上も落ち込んでいます。
また、10.000件を割り込む水準は、平成18年まで遡らないと記録が無く、販売が不調で売り物が多かった前年とは正反対の形相になっています。
■今後の予想
年初からここまで成約価格はほぼ横ばい状況が続いてきましたが、今後はジワジワ上昇に転じるとみています。
理由としては、現在の中古マーケットは需給バランスが崩れ、「売り手市場」色が強まっていることがあげられます。
20年12月に39.268件とピークを記録した在庫数が、直近の21年9月時点で29.915件まで約1万件も減りました。
3万件水準を割り込むのは、19年8月以来実に2年ぶりです。
また、新築マーケットの縮小も消費者の目を中古マーケットに向けることに影響し、「売り手市場」に拍車をかけるものと思われます。
政権交代はされましたが、いぜん住宅取得政策に関しては強力に後押ししてくれておりますので、今は間違いなく「買い時」だといって良いでしょう。
ただし、最善ともいえる今の取得環境がいつまで続くかは「?」です。
住まい探しを検討されている方は、決断のタイミングを間違えないようしていただきたいと願っています。(^^♪
◇◇今回のまとめ◇◇
・中古マンションマーケット絶好調!
・成約価格は年初よりほぼ横ばいで推移。
・売り手市場色が強まり売却希望価格がジワリ上昇。
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