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JPMがお届けする不動産コラム 2009/4/13 vol.52
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いよいよ新年度が始まりましたね。
綺麗だった桜も散ってしまい、季節の移り変わりを感じます。
季節の移り変わりは、ライフスタイルを変える時期の節目にもなります。
そこで今回は新年度を迎えた節目にあたり、最新のマーケット情報をデータ分析していきたいと思います。
本コラムの目的は、これから不動産購入を検討している皆さまに、「購入する前に知っていただきたい」情報を業界内部の事情も含めてお伝えし、購入後に「こんなはずじゃなかった・・・!」と後悔することが少しでもないようしていただくことです。
不動産取引は不慣れな方が大半ですが、きちんと事前に知識を習得しておけば恐れることはありません。
是非、少しでも皆さんのお役に立てていただければ幸いです。
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vol.52 『最新マーケット情報【09年4月】』
■成約件数が過去7年で最高を記録した3月
先日、東日本不動産流通機構から20年3月度の月例速報が発表されました。
それによると首都圏中古マンションの成約件数は3.280件で、6ヶ月ぶりに前年同月比を上回る結果(プラス6.2%)になりました。
この件数は、遡って調べられる過去7年分を振り返ると、3月としてはなんと最高件数でした!
実際、現場の私たちも3月は非常に「動いている」感を感じました。
またおかげさまで当社においても、お客さまからのお問い合わせ件数・ご案内件数ともに過去最高記録を更新しました♪
100年に一度の不景気といわれる中で、この結果は結構すごいことだと思います。
■こなれてきた価格
成約件数が増加した一番の要因は、価格がこなれてきたことが大きいのではないでしょうか。
実際、3月度の平均成約価格は2.501万円で、前年同月(08年3月=2.618万円)比でマイナス4.5%、前月(09年2月=2.530万円)比でマイナス1.2%と、いずれも下がりました。
首都圏中古マンションの成約価格における一つの目安となるライン(2.500万円)を割り込む寸前まで下がったことは、購入検討者には大きな動機になったと思われます。
また、面積も考慮した㎡単価でみても、首都圏全域で前年同月比マイナス6.0%、東京都に限定すると下落率はさらに拡大してマイナス8.0%、神奈川県でマイナス5.1%、とそれぞれ1年前と比較するとずいぶんと下がった事がはっきりしました。
■新規供給数が2年ぶりに減少
ここにきて新規での売り出し物件数が減少し始めています。
18年の12月~20年11月まで、前年同月比でプラスを記録し続けた新規売り出し物件数が、昨年の12月に実に2年ぶりに減少に転じ、その後は直近の21年3月まで4ヶ月連続で減少中です。
特に2月は12.261件で前年同月比マイナス20.3%、3月は12.403件で前年同月比マイナス19.5%でした。
要因としては、新築物件の供給数が大幅に減ったため買い換えニーズが減少してきていること、相場の下落基調がハッキリしてきたことによる売り控えなどが起き始めていることなどが考えられます。
一見すると昨対比2割減ですから大幅な供給減少のような印象を受けますが、これは供給数が増加し続けた2年間のバブルが終わったと考えた方が良さそうです。
実際、過去の月間平均供給数は、平成17年 9.555件→平成18年 9.573件→平成19年 11.633件です。
純粋な中古マンションのストック数の増加分を見込んでも、単月で1万2千件台はまだまだ多い方だと言って良いでしょう。
◇◇今回のまとめ◇◇
・3月の成約件数が過去最高に。
・価格の下落基調が鮮明に。
・供給数は減少に転じるも、以前高水準。
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